ARIAの映画を見た

今回は別になんでもなくて、ただ「ARIA THE AVVENIRE」を見てきました、というだけの話です。それ以上のことはなんも書いてないです。

 

2005年に「ARIA THE ANIMATION」が放送されてから、「THE NATURAL」、「THE ORIGINATION」とやってきたARIAシリーズが満を持して新作を放映。コミックはすでに完結していて、アニメも3期の終わりで完結、と思われたのだが、主人公たちの「その後」を描いた映画が続編という形で発表された。ので見てきた。

 

簡単なストーリーをば。

火星をテラフォーミングして作られた水の惑星、AQUA。

マンホーム(地球のこと)にかつて存在した、ヴェネツィアという街を模して造られたネオ・ヴェネツィアでは、水路をゴンドラで自在に行き来する水先案内人「ウンディーネ」たちが活躍していた。

「ARIA」シリーズは、数あるウンディーネの会社のひとつ「ARIAカンパニー」に所属する「水無灯里」という少女が半人前のウンディーネから、仲間や先輩、あるいは不思議な出来事との出会いを経て、少しずつ成長していく物語である。

 

ここから少しネタバレになるが、あまり詳しいことは書かないので見てほしい。

 

漫画とアニメでは、灯里が一人前のウンディーネ(プリマ、と呼ばれている)になり、灯里の仲間である別の二人もプリマになって物語が終わっている。

「THE ORIGINATION」のラスト数話で全員がプリマへとなっていく過程は涙なしには見られないのだが、もちろん彼女らは最初期はゴンドラを漕ぐのもおぼつかなく、コミュニケーションが必須の職業でありながら素直に喋るのが苦手という子もいた。

主人公の灯里とて、天才アリシア・フローレンスの唯一の弟子ということで周りの注目こそ集めるが決してゴンドラ漕ぎがうまいわけではない(最初は漕ぎ方が"逆"だったほど)。

マイペースに、不器用に、周りに助けられながらゆっくり彼女なりの道を見つけ出し、成長していったのである。

 

そして映画を見る。

映画のざっくりとした紹介。

「短編3本」

「それぞれの話が"過去"と"現在"を混ぜた話」

「主人公たちがプリマとなったあとの話」

です。

ポスターを見ると、新キャラが三人(一人はANIMATION1話に出てきたが)いることがわかる。それぞれ制服がARIAカンパニー、姫屋、オレンジ・プラネットなので「なるほど、灯里たちに弟子ができたのか」というのはまあ容易に想像がついた。

そのうち一人はアイ。ARIA THE ANIMATION一話で登場し、あとは声のみの出演となった彼女がついに灯里の弟子になった。もう二人はそれぞれ藍華(「恥ずかしいセリフ禁止!」でおなじみ青い髪の子)とアリス(「でっかい○○です」が口癖の緑髪の子)の弟子になっている。

短編の中で「アイたち新しい世代が出会い、絆を深める」話と「灯里たちの過去の」話がうまく混ざっているというわけである。

 

そして映画を見つつなにより感じたのが、「灯里たちがお姉さんになっている……!」ということだった。アリシアさんがいた頃の灯里といえば、マイペースで「はひ~」と情けない声、言動もどこか天真爛漫な少女らしく、あか抜けない雰囲気があったのだが、映画でアイたちに接する彼女を見て「灯里も大人になっているんだな」と思い、父のような気持ちでまず涙した。

少女のようなエネルギッシュさはないが、引き換えに手に入れた落ち着きは完全に「あのアリシア・フローレンスを継いだ者」と呼ぶにふさわしい尊いなにかを放っていた。

 

短編の内容も、「ついにその話をやってくれたか!!!!」というものだった。

ウンディーネの会社には、一匹の「火星猫」と呼ばれる通常の猫より知能の高い青色の目をした猫を社長にするというルールがある。ということで全編を通じて猫に関連した話が多くあるのだが、その中でも「ケット・シー」という巨大な妖猫に関する話は数が多い。出会いの話から、別れの話まである。

実はアニメ3期を終えて、まだ「ケット・シー」との別れの話は消化していなかった。漫画では非常に印象に残る名作だっただけに、それとアリシアさんの結婚だけが心残りという読者も多くいた。

まあ、映画で、やってくれました。という話です。すごくよかったよ。

内容は見てね。

 

あとは、少女アリシアさんが可愛くて、協会の要職に就いたアリシアさんがなんかエロくて、結論としてアリシアさんは女神でした。あらあら、うふふ。

 

あとは今までのアニメで語られなかったこと、まったく新しいことから細かいことまできっちり短編という形に、しかし焦りすぎず、あくまで「ARIA」という時間でまとめてくれた佐藤順一監督は本当にすごい。もちろん原作の天野こずえ先生もすごい。感謝しかありません。「あまんちゅ」のアニメ化待ってます。

 

 

アニメを見ずとも楽しめるとは思いますが、過去の話を補填する形で進む話もありますので、ぜひアニメか、漫画をすべて通してから映画を見るとより一層楽しめると思います。

 

 

見て!!!